不動産登記における登録免許税|軽減措置はいつまで受けられる?
不動産登記の申請をする際には、登録免許税を納めなければいけません。
負担が大きくなるケースもあることから、国は登録免許税の軽減措置を行っています。
本稿では、登録免許税の軽減措置がいつまで受けられるか、不動産登記申請で認められている軽減措置について解説していきます。
2024年の税制改正で軽減措置の延長が決定
2024年の税制改正で、一部登録免許税の税率の軽減措置が延長されることとなりました。
住宅用家屋の所有権保存登記等の税率および住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権設定登記の税率の軽減は、2027年3月31日まで適用されます。
なお、土地の売買による所有権の移転登記等の税率の軽減は、2026年3月31日まで適用となります。
不動産登記申請で認められている軽減措置は?
以下では、不動産登記を申請する上で認められている登録免許税の軽減措置についてみていきましょう。
所有権の移転登記等の税率(土地)
土地の売買による所有権の移転登記等の税率は以下のとおりです。
登記の種類 | 本来の税率 | 軽減措置の税率 |
所有権移転登記 | 2.0% | 1.5% |
所有権の信託の登記 | 0.4% | 0.3% |
所有権の保存登記等の税率(住宅用家屋)
住宅用家屋の所有権の保存登記等の税率は、以下のとおりです。
登記の種類 | 本来の税率 | 軽減措置の税率 |
所有権保存登記 | 0.4% | 0.15% |
所有権の信託の登記 | 2.0% | 0.3% |
なお、以下に挙げる特定の住宅用家屋に関して所有権保存登記をする場合には、さらに軽減措置があります。
こちらも2027年3月31日まで適用されます。
- 特定認定長期優良住宅の所有権の保存登記等の税率
登記の種類 | 本来の税率 | 軽減措置の税率(一般住宅) | 軽減措置の税率(特定認定長期優良住宅) |
所有権保存登記 | 0.4% | 0.15% | 0.1% |
所有権移転登記(マンション) | 2.0% | 0.3% | 0.1% |
所有権移転登記(戸建て) | 2.0% | 0.3% | 0.2% |
- 認定低炭素住宅の所有権の保存登記等の税率
登記の種類 | 本来の税率 | 軽減措置の税率(一般住宅) | 軽減措置の税率(認定低炭素住宅) |
所有権保存登記 | 0.4% | 0.15% | 0.1% |
所有権移転登記 | 2.0% | 0.3% | 0.1% |
- 特定の増改築等がされた住宅用家屋の所有権移転登記の税率
登記の種類 | 本来の税率 | 軽減措置の税率(一般住宅) | 軽減措置の税率(特定の増改築等がされた住宅用家屋) |
所有権移転登記 | 2.0% | 0.3% | 0.1% |
これらの軽減措置の適用を受けるには、登記申請書に住宅用家屋が所在する市区町村長の証明書を添付しなければいけません。
例えば、床面積が50㎡以上であることなどを証明する書類等です。
さらに住宅用家屋の新築、または取得後1年以内に登記申請をしなければいけません。
抵当権設定登記の税率(住宅取得資金貸付け)
住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権設定登記の税率は、以下のとおりです。
登記の種類 | 本来の税率 | 軽減措置の税率 |
抵当権設定登記 | 0.4% | 0.1% |
住宅用家屋の所有権の保存登記等の税率の軽減措置を受けるときと同様に、住宅用家屋が所在する市区町村長の証明書を登記申請書に添付しなければいけません。
まとめ
以上のとおり、不動産登記における登録免許税の軽減措置がいつまで受けられるかを解説しました。
司法書士はたけやま法務事務所では、不動産登記全般について相談を受け付けていますので、お気軽にお問合せください。
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