遺産の中に不動産が含まれる場合の遺産分割協議書作成について
人が死亡した場合には、相続が生じ、被相続人が死亡した時点で同人に帰属していた一切の権利義務が、相続人に包括的に承継されます。
そして、遺産は、現金や預金などのように相続分に従って容易に分割できるものばかりではなく、不動産のように、分割が難しいものもあります。
そのため、遺産を全体としてみて、相続人の取り分が相続分に対応するように遺産分割協議を行って、遺産を分割することが多いです。
遺産分割協議で全員の合意が得られた場合には、合意の内容通りの遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名押印をします。
同書面は、不動産の相続登記手続きの際にも使うものとなります。
このページでは、遺産の中に不動産が含まれる場合の遺産分割協議書作成についてご紹介します。
遺産の中に不動産が含まれる場合の遺産分割協議書作成方法
不動産を含む遺産の遺産分割協議書を作成するに際しては、誰が、どの不動産を相続するのか明確にすることが重要となります。
分割の対象である不動産を特定する際には、土地に関しては、所在・地番・地目・地積、建物に関しては、所在・家屋番号・種類・構造・床面積を記載して行うこととなります。
これらの記載は、不動産の登記における表題部の部分にも記載されています。
そのため、登記所が管理する登記記録で、不動産の表示を確認するために、「登記事項証明書」を取得して確認することとなります。
また、一棟・一筆の不動産のように、相続人間で分割しにくい財産に関しては、当該不動産を特定の相続人が単独して相続し、他の相続人に対しては、自身の財産から現金の支払いを行う分割方法があります。
このような分割のことを代償分割といいます。
不動産は共有状態にあるよりも、単独所有の状態にある方が、所有権の実行が容易であるため、共有状態を解消して、単独所有にした方が、基本的には望ましいといえます。
この場合、遺産分割協議書には「○○は前項の不動産を相続する代償金として、○○に対し、金○○円を支払う」といった記載をすることになります。
相続問題でお困りの方は司法書士はたけやま法務事務所にご相談ください
以上のように、遺産分割協議書の作成に際しては、注意するべき事項が多くあり、これらの手続き、記載を適切に行わなければ、合意通りの遺産分割協議書が作成できていない可能性や、後に紛争が生じる危険性があります。
また、遺産分割協議書は不動産の登記を申請する際に必要となる書類でもあるため、自身が所有権を有する不動産の範囲や、その取得原因等について正確に記載していることが求められます。
司法書士などの法律の専門家に相談することで、遺産分割協議書の作成に関することはもちろんのこと、相続に関してのご不明点に対して法的な助言を受けることが期待できます。
相続・遺言でお困りの際には、司法書士はたけやま法務事務所にご相談ください。
当事務所では、相続・遺言の他にも様々な業務を取り扱っております。
お気軽にお問い合わせください。
当事務所が提供する基礎知識
-
不動産はどのように遺...
相続財産の中に不動産が含まれている場合、現金のように物理的に分けられないためどのようにすべきか困る方がいらっしゃると思います。本稿では、不動産を遺産分割する際に選択できる4つの方法について解説していきます。 現 […]
-
相続による所有権移転...
相続による所有権移転登記は相続登記と総称されますが、これには様々な手続きが必要となります。 ■相続における相続人確定相続で行う各種手続きでは、まず相続人確定が必要になります。そのために最初に戸籍謄本をそろえる必 […]
-
【司法書士が解説】任...
債務整理の手続きの一つである任意整理は、利息がカットされるため返済額が減らせたり、分割返済で月々の負担が軽くなったりするなどのメリットがあります。また、交渉する債権者が選べるため、持ち家を失わずに済む点も魅力といえます。 […]
-
遺産分割協議が必要と...
遺産分割協議とは、文字通り被相続人の財産・権利を誰が承継するのかを協議で決める遺産分割方法です(民法907条1項)。また、全ての相続人が参加しなければなりません。なぜ協議するのかというと、民法が具体的に誰に何を相続すべき […]
-
夫婦共有名義の不動産...
マイホームを購入する場合、夫婦の共同ローンを組もうと思ったら、不動産を夫婦の共有名義にします。不動産を夫婦の共有名義にした場合、持ち分の割合は住宅ローンの借り入れる割合に合わせることが一般的とされています。2020年に厚 […]
-
遺言書と遺留分の関係
被相続人による遺言書が残されて、そしてその遺言が有効である場合、原則として遺言書が指定する割合・相続人・分割方法で遺産相続がなされます。これは遺言者(被相続人)の財産は遺言者の意思を最大限に尊重した結果の現れであると考え […]
よく検索されるキーワード
-
- 商業登記 上尾市 司法書士 相談
- 商業登記 埼玉県 司法書士 相談
- 相続登記 さいたま市 司法書士 相談
- 遺留分 全国対応 司法書士 相談
- 自己破産 川口市 司法書士 相談
- 遺産分割協議 全国対応 司法書士 相談
- 会社設立 全国対応 司法書士 相談
- 不動産相続 さいたま市 司法書士 相談
- 相続登記 越谷市 司法書士 相談
- 会社設立 埼玉県 司法書士 相談
- 不動産相続 上尾市 司法書士 相談
- 個人再生 埼玉県 司法書士 相談
- 過払い金請求 全国対応 司法書士 相談
- 自己破産 越谷市 司法書士 相談
- 過払い金請求 さいたま市 司法書士 相談
- 任意整理 越谷市 司法書士 相談
- 遺言書作成 上尾市 司法書士 相談
- 自己破産 上尾市 司法書士 相談
- 遺産分割協議 川口市 司法書士 相談
- 不動産売買 全国対応 司法書士 相談
司法書士紹介

債務整理、相続のご相談、不動産登記、企業法務などでお役に立ちます。
司法書士はサービス業であると認識し、親切で丁寧な対応、分かりやすいご説明を心掛けております。
一人で悩まずお気軽にご相談ください。
- 司法書士
- 畠山 勇輔(はたけやま ゆうすけ)
- 所属
-
- 埼玉司法書士会所属登録番号:第1241号
- 簡裁訴訟代理等関係業務認定番号:第601557号
事務所概要
名称 | 司法書士はたけやま法務事務所 |
---|---|
代表者 | 畠山 勇輔(はたけやま ゆうすけ) |
所在地 | 〒330-0846 埼玉県さいたま市大宮区大門町3-22-3 三協大門町ビル4F |
TEL・FAX | TEL:050-3628-6873 / FAX:048-782-7239 |
対応時間 | 平日 10:00~19:00 (事前予約で時間外も対応可能) |
定休日 | 土・日・祝 (事前予約で休日も対応可能) |